現場で見極める「適材適所」─ 個々の強みを活かして組織を成長させる方法

店舗経営において、「誰をどこに配置するか」は売上や利益と同じくらい重要なテーマです。
商品や立地は簡単には変えられませんが、人の力は配置次第で大きく変わります。

適材適所というと、特別な理論や人事テクニックを思い浮かべるかもしれません。
しかし私にとってそれは、日々の現場で「この人はどこなら力を発揮できるか」と考え続ける、ごく実践的な判断の積み重ねです。

今回は、この考え方を基に、私が実際に行ってきたスタッフ配置や役割分担の工夫について整理してみます。

現場は「関係性」、マネジメントは「役割」

スタッフ配置でまず重視するのは何か。それは、配置先での人間関係です。

コンビニは、店舗運営の約80%をアルバイトの方々が担っています。社員がアルバイトスタッフと良い関係を築けるかどうかは、店舗の安定につながります。どれだけ仕事ができても、周囲との関係が崩れれば現場はうまく回りません。

一方で、マネジメントポジションでは視点が変わります。そこでは組織の中で果たせる役割を重視します。

現場は“関係性”、マネジメントは“役割”。立場によって判断の軸が異なることを意識する必要があります。

「好き」と「得意」は、伸びる方向を教えてくれる

現場や役割に応じた配置の判断に加えて、私が大切にしているのは、その仕事が本人にとって好きか、興味を持っているかという点です。

会議でそのテーマが議題に上がったときの発言や、積極的に関わる姿勢からも、本人の適性や意欲を見極めています。

基本的には、できないことや得意でないことを無理にさせるのではなく、できることや得意なことをさらに伸ばすほうが、本人にとっても楽しく、会社にとっても合理的だと考えています。

では、ここからは、こうした考え方を基に、私が実際に組織運営に落とし込んできた具体的な取り組みについて触れていきます。

「仕事」と「作業」を分ける

創業当初は、個々の力に頼る場面が多くありました。
できる人ができることをやり切る―いわば“個のパワー”で乗り切る時期です。

しかし、社員が30名を超えた頃から、やり方を見直しました。その中でまず取り組んだのが、「仕事」と「作業」を分けることです。

例えば発注業務では、発注数を決めるという“考える仕事”はリーダーが担い、入力という“正確さとスピードが求められる作業”はハンドスピードのある社員が担う体制にしました。

それまでは、インテリジェンスに長けたリーダーに単純入力を任せたり、スピードと正確性に優れた社員に考える業務を任せたりしていた部分もありました。

役割を整理したことで執行度が上がり、結果として全体のボトムアップにつながりました。

配置の見直しによる変化

意図的な配置によって、辞めそうだったアルバイトスタッフやモチベーションが下がっていたスタッフの改善につながった例もあります。

こうした経験から、組織全体の安定や会社の土台を支えるためには、単に人を配置するだけでなく、役割や責任を整理することも必要だと感じました。

そこで、新たに監査部という部署を設け、その長に最も向いている部長を配置しました。

その結果、ガバナンスを強化でき、出店ラッシュの中でも、コンプライアンスと衛生管理を軸に、基準をぶらさない運営を実現できました。

人で分けるのではなく、役割で分ける

複数店展開を加速した際、リーダー格の社員が二人いました。通常なら営業第一、営業第二などと、ブロックごとに分ける方法もあります。

しかし私は、あえてブロックで分けませんでした。組織がそれぞれの色に染まり、分断される懸念があったからです。

代わりに、営業と運営という役割で分け、全体を見る体制を取りました。人で分けるのではなく、役割で整理する。それが今の組織づくりの基本になっています。

適性は、日々の積み重ねの中にある

適性は、日々の様子から見えてくるものです。

毎月行っている「プレゼン大会」では、管理職と現場社員がそれぞれ取り組みを発表します。目的は自己満足ではなく、自分の工夫や方法をほかのメンバーにも伝え、役立ててもらうためです。

準備やリハーサルも行い、伝え方を磨く。その過程で、「実は話すのが得意」「分析が好き」「まとめる力がある」といった新たな一面が見えてきます。

また、形式的な面談は行っていませんが、52店舗・約80名の正社員に対しては、延べ月200店を巡回し、誰と会ったかを記録することで、偏りが出ないよう注意しています。

適材適所は、机上で決めるものではありません。現場で顔を合わせ、対話を重ねる中で見えてくるものです。

個々の力を最大化するには

スタッフの「関係性」「できること」「好き・得意」を見極めながら、配置や役割を工夫することが、組織全体の安定と成長につながります。

 一人ひとりの強みを活かすことで、個人のパフォーマンスが最大化され、組織全体のパフォーマンス向上にもなります。ハワイのように多様な環境でも、この考え方は応用できます。

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