ひと枝の命に宿る叡智
~その枝が生きてきた時間や環境が語る“命の記憶”~

出会いの瞬間と「折れた枝」の物語
今日、道端に落ちていた一本の折れ枝を拾いました。 誰の目にも触れなければ、そのまま静かに朽ちていったはずの枝。 けれど、いけばなはそんな「折れた枝」でさえ世界に一つだけの美しい姿へと生まれ変わらせる力を持っています。
作品に宿る調和のかたち
葉がまっすぐに伸びるアイリスの凛とした直線と、拾い上げた朽ちた枝が描く柔らかな曲線が、まるで互いの存在を引き立て合うように調和を保っている作品。 異なる質感や方向性を持つ二つの要素が、一つの作品の中で静かに呼吸を合わせる瞬間に深い美しさが生まれます。
花材が限られる環境だからこそ見えるもの
四季折々の花材に恵まれた日本にいると、整った美しさが当たり前になりがちです。 でも、ここハワイのように花材が限られた環境にいると、一枝の曲線や、芽吹こうとする生命の力強さに、思わず心を奪われる瞬間があります。
いけばなが育てる「美しさを見出す眼」
「花材がない」のではなく「美しさを見出す眼」を育てること。いけばなを通じて伝えたい日本の叡智は、実はこんな身近な自然の中にそっと息づいているのかもしれません。
